就職して3~5年経つと中堅として活躍出来るようにもなり、仕事の色々な側面が見えてきますよね。だからこそ中堅自動車整備士には色々な悩みがあり、退職の2文字が頭をよぎることも…?そこで今回は同じ悩みをもつ人の声も参考に、中堅自動車整備士の上手な辞め方について解説したいと思います。

中堅自動車整備士の悩みTOP3
仕事にも慣れ気持ちに余裕ができる中堅ともなると、自動車整備士の負の側面にも目が行ってしまうもの。他の中堅自動車整備士はどんな悩みを抱えているのか、まずはTwitterのリアルな声を見ていくことにしましょう。
①給料の低さ
これはTwitterだけでなくネットでも問題視されていますが、自動車整備士のお給料はお世辞にも高いとは言えません。それは中堅になっても同じことで、中には5年勤めても15万円前後しかもらえない人も。同年代の給料と比べてしまい、その差に愕然とする人もかなり多いようですね。
②過酷なノルマ
中堅になると車いじりの仕事だけでなく、徐々にお客さんと接する機会も出てきます。接客できるようになると売上ノルマを科せられることも珍しくないようで、それに頭を悩ませる声もTwitterには多く見受けられました。
車関係のノルマならまだしも、携帯回線の販売といったお客さんに勧めにくい商品を売らされる職場もあるとのことですよ。
③資格取得に時間がかかる
自動車整備士の資格を取るには実務経験が必須のため、就職後も2級や1級にチャレンジする人がほとんどです。しかし自動車整備士試験はかなり難しい内容となっていて、実務と併せ資格取得までに数年費やすことも。それがキャリアアップの妨げとなってしまい、仕事への不満に直結しています。
また中にはこのツイートのように職場に実務年数を誤魔化され、次の一歩が遅れてしまう自動車整備士もいるようです。
中堅で自動車整備士を辞めるメリットは?
ある程度知識や技術があるとはいえ、中堅のまま辞めるのには不安がある…そんなモヤモヤを抱える自動車整備士も多いのではないでしょうか。そんな方のためにここでは、中堅で自動車整備士を辞めるメリットについて紹介したいと思います。
営業やサービスフロントをしなくて済む
先ほども少し触れましたが、中堅になると営業やサービスフロントなど接客メインの仕事も振られるようになってきます。職場によっては接客専用の教育がスタートするため、思うように車いじりができなくなるなんてことも。
もちろん強い希望があれば配属先に考慮してもらえると思いますが、そのまま進むと車ではなく接客要員として働くことになる可能性が高いです。車だけ触っていたいという方は、中堅のフロント業務が始まる前に退職を検討しておくと良いかも知れませんね。
技術と柔軟性のバランスがとれている
中堅自動車整備士にはある程知識と技術があり、経験もそこそこ。さらに年数的に完全に仕事に染まりきっておらず、柔軟性も兼ね備えていると考えられます。つまり中堅自動車整備士はアピールできる実績がありながら次の仕事にも馴染みやすく、転職に適した時期といえるんですよ。
全体のバランスがとれた状態で次のステップに進めるので、中堅で退職すれば良い再スタートを切れそうですね。
車好きの中堅自動車整備士に最適な転職先4つ
真の車好きともいえる中堅自動車整備士には、やはり車に携われる転職先がぴったりです。ではいったいどんな選択肢があるのか、中堅自動車整備士に最適な転職先をここでチェックしていきましょう。
その1:整備工場作業員
車いじりが好きなら自動車整備士ではなく、整備工場作業員という道も残されています。整備工場では自動車の整備・点検・法定車検を専門に行っていて、引取り・納車以外はお客さんに接することはほとんどありません。車だけ見ていたい、そんな方にとってまさに天国といえる環境かも知れませんね。
ただし職場によっては宿直業務がありますので、気になる場合は募集要項をよく見て応募するようにしましょう。
- 主な仕事:車の整備・点検・法定車検
- メリット:車のことにだけ集中できる
その2:自動車関連の技術職
車の構造に興味がある・実際に車を作ってみたいという方には、自動車関連の技術職がおすすめです。
例えば開発部門なら理想のエンジンを一から開発できますし、設計部門ではあなたの理想の車を形にできることでしょう。各分野の最先端技術に触れつつ自分の理想を実現できるため、大きなやりがいと仕事の喜びを感じられるのではないでしょうか。
- 主な仕事:車の開発や設計など
- メリット:各分野の最先端技術に触れられる
その3:工業高校などの講師
「車の魅力を次の世代に受け継ぎたい!」、そんな思いがある方は工業高校などの講師を目指してはいかがでしょう。講師といっても教員免許は必要ないことがほとんどで、自動車整備士の資格があればOK。さらに学校の他にも整備振興会やメーカーで採用を行っていることがあり、比較的転職しやすいのもポイントです。
人と話す仕事ではありますが”接客”とは違うため、営業やサービスフロントが苦手でもチャレンジしやすいのではないでしょうか。
- 主な仕事:車に関する講義を行う
- メリット:自動車整備士の資格のみでOK
その4:ドライバー
車の運転が好き・人に左右されたくないという方は、タクシーやトラックの運転手になるのも良いでしょう。ドライバーは車に乗っている時間が長いですし、1人静かに過ごす機会も多いです。のんびり気ままにやりたい人にとって、1番心穏やかにできる仕事なのではないでしょうか。
なおお給料面ではあまり高望みできないので、お金より仕事の質を重視する方向けということにご注意を。
- 主な仕事:車などを運転して荷物や人を送り届ける
- メリット:運転が仕事になる・静かに過ごせる
中堅自動車整備士が辞めるデメリットは?
先ほどご紹介したようにもちろんメリットもありますが、辞めるにあったて起こり得るデメリットについても知っておく必要があるでしょう。中堅自動車整備士が退職する際どんなことに留意すべきか、それを最後にしっかり確認していってください。
「当たり前」にギャップがあることも
自動車整備士をある程度続けていれば、その業界で常識とされる習慣なども自然と身についてくるものです。しかしその当たり前が転職先でも通じるかどうかは別問題ですから、ビジネスメールやローカルマナーにおいてギャップを感じることがあるかも知れませんね。
それまでの常識に囚われないためには事前に転職先の仕事内容や1日の流れを調べておき、必要な知識を確認しておくと安心でしょう。
引き留めにあう可能性大
どんな仕事でもそうですが、せっかく育ってきた中堅を手放すのは会社にとって痛手となります。さらに有効求人倍率の変化からも自動車整備士業界全体で人手不足が深刻なのは明らかで(※)、退職に際して引き留められる可能性は高いといえるでしょう。
そこで引き留めを見越して早めに相談する・退職の意思が固いことをしっかり伝えるなど、辞める側としてもしっかり対策しておく必要がありますね。またもしどうしても辞められない時のために、退職代行サービスについて覚えておくと安心して退職話を切り出せるでしょう。
※参照:国土交通省『自動車整備分野における外国人材の受入れ』
以下の記事では退職代行マイスターおすすめの退職代行サービスを紹介しています。強引な引き留めにお困りの際は、ぜひこちらも併せてチェックしてみてください。
バランスの良い中堅は退職時期も最適!
技術と柔軟性のバランスが良い中堅自動車整備士は、退職にとってまさにベストタイミング。車好きを活かせる仕事はたくさんあり、中堅で辞めれば自動車整備士の悩みの種となる接客ともサヨナラすることができます。懸念点も確かにありますが、事前に対策しておけば上手に辞めることができるはず。中堅の今だからこそ、これを機にぜひ自動車整備士としてのキャリアを見つめ直してみてくださいね。