「看護師を今すぐ辞めたい」と考えていても、「どうやって切り出せばいいのかわからない」「退職したいと言い出しにくい」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。看護師としての業務は大きなやりがいを持って働けると同時に負担は大きく、日々辛い思いをしながら働いている人も少なくないです。
この記事では「今すぐ辞めたい!」と悩む看護師のために、独自アンケートの結果を交え退職・転職・現状できる対処法などについて詳しく解説したいと思います。

看護師100人アンケート!看護師を辞めたい理由と辛い現実
看護師業界は常に人手不足ということでも有名ですが、それはつまり「辞めたい」と悩む人があなた以外にも大勢いるということ。実際現職看護師や元看護師を対象に退職代行マイスター独自のアンケートを行ったところ、同じ悩みを持つ人の声が浮き彫りになってきました。ここではまず、看護師100人アンケートの結果からみなさんにご紹介したいと思います。
看護師の離職率は高かった!?

退職代行マイスターでは現役看護師100名にアンケートを実施しました。
看護師を辞めたいと思ったことがあるか尋ねてみたところ、何と7割以上の方が「ある」と回答しました。次いで多い「現在も辞めたいと思っている人」の割合と合わせると、看護師のほとんどが仕事を辞めたいと悩んだ経験があるということですね。
これはアンケート内だけでなく公式のデータとしても表れていて、全国の看護師に同様のことがいえることが分かります。

日本看護協会が2019年に発表した調査によると、看護師の既卒採用者の離職率は17.7%と高い水準が続いているようです。看護師業界で人手不足が叫ばれているのには、離職率の高さが一因とも考えられるでしょう。
辞めたい理由No.1は人間関係

100人アンケートの結果によると、「看護師を辞めたい」と思う主な原因は人間関係にあることが分かりました。
看護師は上下関係や女性が多いことから、人間関係がギスギスしそうな要因がたくさんあります。仕事柄多くの人に日々接する必要がありますし、人間関係の良し悪しによって看護師の仕事へのモチベーションが変わってくるのは致し方ないことといえるでしょう。
日々のストレスは仕事内容に原因が…

人間関係以外のストレス要因として仕事に問題があることが見えてきました。アンケート結果によると責任の重さや勤務時間の長さといった仕事面に負担を感じることが多いようです。患者さんに対する緻密や応対や処置などは、人命という責任の重さも相まって、精神的に休まることが少ないです。
流動的に動く状況から勤務時間も必然的に長くなり、その上中々休まる時間もないので、どんどん疲弊してしまうのが看護師の実態です。
転職先の選択肢が見えにくいのも悩みの種

「看護師を辞めたい!」と思っていながらも次のステップについて尋ねると、多くの方が今と同じ看護職を希望していることが分かりました。看護師はやりがいがある素敵なお仕事ではありますし、これまで培ってきた経験を活かしながら仕事がしたいと考える方は多いようです。
看護師の経験を活かしながら仕事がしやすい職種についてはこのあとご紹介いたします。
「怖い」「辛い」「向いてない」経験年数別で見る看護師の苦悩
看護師といっても経験年数によって仕事量は異なりますし、悩みの種もその時々で変わってくるものですよね。
ここからは新人・中堅・ベテラン看護師はそれぞれどんな悩みを抱えているのか、アンケートの口コミを経験年数別にご紹介したいと思います。
【新卒、新人】1年目、2年目

憂うつな上下関係
看護師は優しい人が多いと思われがちだが、看護師同士だと上下関係でいじめや暴言は日常茶飯事です。また、患者に対しても忙しいと暴言を吐く人、適当にあしらう人がいたために嫌になりました。
by 20代女性(経験年数1-2年目)
看護師の職場内での上下関係は非常にシビア。口コミのように日常的に後輩いじめがあるのも珍しくなく、新人にとって職場運ありきの就職となっているのが現状です。やる気満々で看護職に就いたとしても、お手本になるはずの先輩たちが怖い人だらけ…そんな状況ではどんな人でも心が折れてしまうでしょう。
新人はセクハラやパワハラに合いやすい
病棟の医師からのセクハラ発言や身体触られる等の被害が続いたこと。
by 20代女性(経験年数1-2年目)
新人ナースにも色々な困難がありますが、中でも厄介なのが職場でのハラスメント。新人という立場は悪い大人に利用されやすく、嫌な思いをしている看護師は少なくありません。しかし院内は意外に死角が多いため証拠が残りにくく、もみ消しやすい条件が揃ってしまっています。
どんな年齢でもターゲットにされる可能性はありますが、特に新人看護師は常に警戒しておく必要があるでしょう。
【中堅】3年目、4年目、5年目

中堅から辛くなる夜勤や残業時間
- 3交替で働いているので、日中に寝たり夜中に働いたりすることがとても体力的に辛い。
- 勤務時間が長く、且つ激務であることからプライベートで何もできないほど体力がもたないことです。
by 20代・30代女性(経験年数3-5年目)
看護師の仕事はこなす量が多くなってくると、身体への負担も大きくなってしまいます。新人の内は気力で頑張れていたような激務も中堅になると徐々に辛さが目立ってきて、プライベートにも支障が出るほどクタクタになるなんてことも。看護師ならではの不規則な生活や長時間労働は知らず知らずのうちに身体に負担をかけてしまっているのですね。
夜勤は長い上に、人数も少ないので不安
先輩から注意されることが多いので悩んだりしました。わがままな患者さんと上手く対応ができませんでした。夜勤は、看護師の人数が少なく緊張感があり怖いです。また、家族との時間のすれ違いなどがあるからです。
by 50代女性(経験年数3-5年目)
看護師の仕事は三交代制で、特に辛いのが夜勤帯の勤務になります。生活リズムが崩れる上に、深夜帯はずっと起きていないといけないので非常に長く感じてしまいす。
緊急事態が起きたとしても、一番責任ある立場の人間が中堅である自分だけ…ということも少なくありません。何か問題が起こっても自分が中心になって対応しないといけないので、プレッシャーに負けてしまう看護師も少なくありません。
責任の重さが負担に
自分のミスが直接に患者さんの生命につながる点が非常に責任が重いと感じました。点滴一つ、抗生剤一つとっても確認に確認を重ねますが、偶発的なミスが生じることもあり、正直全てのミスを防ぎきるには人的なものだけでは不十分だと感じていましたが、改善方法は確認を増やすの一点のみでミスの予防原則にも沿っていないと思いました。
by 20代女性(経験年数3-5年目)
点滴や抗生剤の投与など、勤め先によっては看護師も人の生死を左右する処置を行っています。患者さんの運命を握っていると考えると、研修の時は当たり前にできたことが急に不安になる…そんな気持ちに苛まれてしまう瞬間もありますよね。
医療ミスのニュースもしばしば報道されますし、ふとした時に改めて責任の重さを痛感することは看護師なら誰しもあるのではないでしょうか。
職場内のいじめ問題
看護師といっても専門学校、私立大、国公立大など出身はさまざまで、病院も大きい病院から小さいところまでさまざまなため、学歴コンプレックスを持っている人たちからの妬みがストレスだったため。
また、残業が多く毎日のように消灯時間前まで(日勤で21時ころまで)働き、その業務量の多さと責任の重さが苦痛でした。
by 20代女性(経験年数3-5年目)
新人いじめが日常茶飯事の病院があるということは、それ以外の場面でも内部トラブルがあるということ。看護師は女性社会のため妬み嫉みが渦巻きやすく、うっかり注意を引いてターゲットにされないよう気をつけながら過ごす必要がありますよね。そんなドロドロした職場関係の中で働きたくない、そう思うのは人として当たり前の感情でしょう。
結婚や育児などとのバランスの取りづらさ
若い時は体力的にも柔軟に対応出来るのですが、30代後半くらいから、夜勤をすることや、毎日残業して次の日には早朝勤務が始まる様な働き方が出来なくなっていきます。
体がついていきません。職場は毎日が緊張の連続で激務です。ミスが出来ない重圧に心も耐えられなくなっていきます。
慢性的な人材不足を補うのは既存のスタッフなので、しわ寄せが来ます。
自分の人生が犠牲になる事が辛くなっていきます(子育や介護、そもそも結婚できない人も居ます)
これらが大きなストレスであり負担です。
by 40代女性(経験年数3-5年目)
中堅になってくると、タイミング的には結婚や出産と重なってきますよね。しかし看護師はライフワークとのバランスが取りづらい職業で、プライベートで次のステップに中々進めないなんてことも。特に育児に関しては子どもに寂しい思いをさせてしまい、親として責任を感じてしまうシーンも多いのではないでしょうか。
患者対応やクレームによるストレス
患者様や患者様のご家族の要望を丁寧に応えようと思ってもどこまでやることが正解なのかいつも悩みます。
仕方ないないことでもご家族からクレームが入ったりするのでそこが大変だなとストレスを感じます。
by 20代女性(経験年数3-5年目)
本来感謝されるべき患者さんから心無い言葉をかけられる…悲しいことに、それも看護師業界では当たり前の出来事。一生懸命やっていても文句を言われたり、家族ぐるみでクレームされたりと残念なケースもたくさんありますよね。
もちろん積極的にお世話したい患者さんも少なくはないですが、近寄りづらい患者さんやクレーム対応に辟易するのは人として仕方ないといえるでしょう。
休暇の取りづらさが中堅から徐々にネックに
忙しいことから権利であるはずの有給がなかなかとれず、取ろうとすると周りからも白い目でみられるところです。
by 30代女性(経験年数3-5年目)
有給休暇は働き手の当然の権利ではありますが、看護師業界ではそう簡単に消化できないことがほとんどです。周りの目が怖くて休みにくい・申請すると文句を言われるなど、職場によっては有給休暇は”あって無いようなもの”と化しています。お休みを取るか職場の空気感を取るか…看護師にとって有給消化は究極の2択だといえるでしょう。
退職代行マイスターでは中堅看護師のための退職ガイドを紹介しています。3~5年目の看護師の方はぜひこちらも併せてチェックしてみてください。
【ベテラン、管理職】6年目~10年目、10年以上

ミスやインシデントに対する恐怖
年々インシデントに対する恐怖心が出てきています。若い頃は無知からくる不安、慣れてくると慣れによる間違いへの不安、今は老化からくる間違いに対する不安があります。間違いが命にかかわることなので怖いです。常に仕事中は神経を使います。その上激務で時間外も多いです。仕事と家庭の両立は要領がどんなに良くても難しいと思います。いろんな理由が重なっています。
by 30代女性(経験年数10年以上)
誰にでも間違いはあるとはいえ、看護師の場合ミスは文字通り命取りになる可能性大。ベテランであってもそれは変わらず、むしろ慣れや老化からくるインシデントに日々おびえながら仕事をしている人も大勢います。経験を重ねれば重ねるほど神経を使うようになる、それは看護師の鑑ともいえますが、その人自身の精神的負担はかなりのものと考えられるでしょう。
体力的にきつい仕事内容
日勤は8時間程度と体の負担なく働く事が可能ですが、夜勤は2交代制だと勤務時間がおおよそ16時間であり、身体的に辛いです。
また様々な患者様がおり、理不尽な要求を求めてくる方、認知機能が低下している患者様等対応に追われ、自分自身が精神的に疲弊してしまします。
by 30代女性(経験年数6-10年目)
病院によって勤務体制は異なりますが、シフトによってはどちらか一方の負担がかなり大きいことも。口コミのケースでは16時間のシフトがあり体力的に厳しい日もあるとのこと、大変な思いをされていますね。
ベテランは仕事のスキルはある一方体力が徐々に追いつかなくなってくるタイミングですが、人員不足などの関係で年齢問わず長時間労働を強いられる病院やクリニックも少なくはないのでしょう。
やっぱり辛い人間関係
女性が多い職場なので結構ギスギスしています。外来なので沢山の患者さんがいてクレーマー系の方も時々いるのでそういう人に当たるとストレスがあります。子供が急に熱が出ても仕事を休める雰囲気ではなく出来るだけ休まないように対応を考えるのが大変でした。
by 30代女性(経験年数6-10年目)
どんな年齢になっても女性社会ならではの雰囲気は変わらないもので、ベテラン看護師であってもやはり人間関係には悩まされてしまうようです。逆に長年のイライラがふとした瞬間に爆発し、職場内で口論が勃発するなんてことも。年齢を重ねれば大人の余裕が生まれる、それは看護師業界では難しいことなのかも知れませんね。
ベテランほどコロナへの不安に悩まされている
もともと病院勤務は激務なのに加えて、コロナ禍となってからは仕事量が増えた上に、自分の感染リスクの上昇や、家族にうつしてしまうのではないかという不安、外出も気を遣うなどのストレスが増大しているためです。
by 30代女性(経験年数6-10年目)
100人アンケートの結果によると、ベテラン看護師は他の年代よりもコロナ関係で悩む方が多いことが分かりました。
確かに年齢を重ねるほど重症化リスクは高くなりますし、子どもや親世代と一緒に住む方も多いはず。自分がコロナを家に持ち帰ってしまうのではないか、そんな不安と常に隣り合わせで仕事をする…その緊張感は非常に大きなストレスといえるでしょう。
退職代行マイスターではベテラン看護師のための退職ガイドを紹介しています。6年目以上の看護師の方はぜひこちらも併せてチェックしてみてください。
今の辛い現実・悩みを解消するためにあなたができる4つの対処法

他にも大勢の看護師があなたと同じように悩んでいましたが、「仲間がいる!」という思いだけでは現状を改善することはできませんね。今の辛い状況を改善するにはどうすれば良いのか、ここではその対処法をご紹介したいと思います。
上司に相談する
職場内の問題は信頼できる上司に相談しましょう。これは看護師含め組織社会で働くうえで最初にするべき対処法です。下の立場だからこそ見える問題点もありますから、問題定義することでトラブル解決への道が開けるかも知れませんね。セクハラやいじめなど他の人が要因の問題だけでなく、労働環境改善案なども積極的に相談してみるようにしてください。
中には取り合ってもらえない上司もいるので、他の病棟の人とも繋がっておくことをオススメします。相談することで、話を聞いてくれた上司の病棟に移動になることもあるので、誰の下に付くのか、というところも大事になってきます。
休息をしっかりと取る
もし仕事中に身体の疲れが気になるなら、帰宅後や休日にしっかり身体を休めることから始めましょう。例えば寝る前にお風呂に浸かって自律神経を整えたり、お気に入りのアロマを焚いてリラックスするだけでも気持ちが入れ替わり悩みが軽減されるかもしれません。ポイントはこの様なリラックス方法を続けることで、効果を実感できるようになることです。
他にもお気に入りの音楽を聴く・マッサージに行くなど色々な方法がありますから、疲れ取れないと感じる方はぜひお気に入りのリラックス方法を見つけてみてください。
シフトに配慮してもらう
特定の看護師や患者さんが苦手・嫌がらせを受けているということなら、看護師長や同僚に相談しシフトに配慮してもらうのも上手な対処法です。その人に極力会わないようにシフトを組んでもらえば、嫌な思いをする機会はぐっと少なくなるはずです。1から組み直さずに特定のシフトを交換するという手もあるので、同じ管轄の同僚にも一度相談してみると良いでしょう。
転職する
看護師は専門職ということで、転職を考えた際も他の選択肢が中々見えてこないかもしれません。しかし実は看護師としての経験は多方面に活かすことができ、病院以外でもシームレスに働けるケースも多い様です。以下に一例を挙げますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
介護老人保健施設(老健)
介護老人保健施設(老健)は介護保険で入れる長期利用向けの介護サービス施設で、利用者の健康支援を行うのが主な仕事です。業務内容はほとんど変わらないため、老健は「病院やクリニック勤めは嫌だけど仕事は続けたい」という方にぴったりの転職先となっています。
デイ サービス
利用者は16時頃には帰宅してしまうため、デイ サービスへの転職はライフワークバランスを重視したい方にうってつけ。ただし施設内での医療的な部分を担当することになるため、病院勤めなどより活躍するシーンは少なくなるといえるでしょう。
デイケア
リハビリ中心に利用者のケアをするデイケアは、仕事内容・労働時間ともにほとんどデイ サービスの条件と変わりません。しかしデイケアは通常のリハビリの他に精神科デイケア・認知症デイケアがあり、従事する環境を選べるのが特徴です。
クリニック
病院からクリニックに転職、これは看護師業界ではよくある話ですよね。クリニックは夜勤が無く身体のリズムが崩れにくいため、夜勤が苦手な方に特におすすめの転職先となっています。転職後もスムーズに働けるため、環境の変化が少ないのもメリットの1つです。
精神科
より患者さんに寄り添った仕事を希望するなら、精神科への転職がおすすめです。コミュニケーションやアセスメントが非常に重要な職場ですので、病院やクリニックよりも密に患者さんと関わりたい方にとって天職となる可能性大です。
ICU(集中治療室)
より高度なスキルが要求されるICUは、看護師としてのやりがいを大きく感じられる職場です。夜勤が多く今より不規則な生活になるかと思いますが、収入UPややりがい重視の方は転職(部署異動)を検討してみても良いのではないでしょうか。
乳児院
赤ちゃん好きにぴったりの転職先としては、乳児院が挙げられます。家庭で暮せない赤ちゃんの面倒をみることができ、病院やクリニックよりも穏やかな気持ちで仕事をすることができるでしょう。
保育園
子ども好きな方にもう1つおすすめなのが、保育園への転職です。園児への健康支援はもちろん1スタッフとして一緒に遊ぶこともでき、今よりも楽しい時間を過ごせるはず。子ども達だけでなく保護者や他の職員の保健指導も仕事の内なので、縁の下の力持ちとして大きなやりがいを感じられることでしょう。
その他異業種
ここまでは看護職を続けられる転職先をご紹介しましたが、もちろんその他にも看護師の転職先は色々あります。例えばパソコンを使った作業がお好きなら一般企業の事務職、人と接するのが好きなら飲食店のホールスタッフなどが転職先候補として挙げられるでしょう。
看護という括りに囚われず、ぜひ気になる仕事をピックアップして検討してみてください。
転職を決意したときに知っておくべき3つのポイント

所属する病院やクリニックの環境を根底から改善するのは難しいです。転職はあなただけでもできる解決策の1つです。転職する際はどんなことに注意すべきか、ここではそのポイントをいくつかご紹介したいと思います。
自分が得意なスキルを明確にしておく
転職がスムーズに行える最も大事なポイントが”自分が得意なスキルを活かせるか”です。新しい職場で働く際、面接時で自分が得意なことをどれだけアピールできるかが、転職をスムーズに決めるポイントになります。
まだ2~3年目のペーペーだから…と自信が持てないという方でも、自分の好きなこと、得意なことを明確にしておくようしましょう、経験年数は関係なく、どれだけ自分の得意を活かせるかが重要になります。
自分が今持っている資格も、アピールポイントになるので資格を持っている方はそこも自信にしていきましょう。転職には経験や技術はあまり必要ではありません。
目的を明確にしておく
転職を考えるきっかけは人それぞれ違うものですが、その理由や目的はいざ転職するという時までに明確にしておかなくてはいけません。目的が無いまま新しい仕事にチャレンジしようとしても、せっかく転職しても長く続けられない可能性が高いです。
特に3年未満で看護師を辞める場合は注意が必要で、面接時にきちんと受け答えできないと「やる気がない」と判断されかねません。転職に成功するためには相手に「雇いたい」と思わせないといけませんから、転職活動前に転職理由・目的をきちんと深堀りしておくのが採用率UPの秘訣ですよ。
転職先で積極的に働けるかどうか
タイミングによっては新卒枠で採用されることもありますが、中途採用者は基本的にある程度の社会的能力(挨拶や報連相など)と積極性が求められるもの。つまり転職後は自ら進んで仕事を覚えていく必要があり、そうした姿勢なくしては新しい職場に慣れることも難しくなってきます。
転職できたからと安心するのではなく、”転職してからが再スタート”ということを忘れないで行動してみてくださいね。
上手な転職先の探し方(手順)

転職の心構えができたらいざ転職!…とはいえ、どうやって求人を探せば良いか分からない方もいらっしゃることでしょう。ここでは看護師の上手な転職先の探し方について2通り紹介いたします。
看護職を続けるなら「eナースセンター」に登録
eナースセンターは日本看護協会が運営する無料の職業紹介サービスです。全国各地の看護職に関する求人が掲載されていて、条件に合った転職先を見つけやすいのが特徴となっています。
使い方は簡単で、eナースセンターに利用者登録をするだけでOKです。自動マッチング機能もあり、スムーズに転職活動を進められるのではないでしょうか。

ジョブチェンジするなら求人サイトやハローワークへ
看護職から離れ異業種にチャレンジするのであれば、求人サイトやハローワークを利用して転職するのが一般的です。大手や中小企業の正社員を狙うのであればどちらの方法もアドバイザーや職員と共に二人三脚で歩んでいくことになり、頼れる存在がいるので安心して転職活動できることでしょう。


看護師の転職時によくある失敗例
ここでは看護師の転職によくある失敗例を紹介します。反面教師としてぜひ読んでみてください。
準備不足のまま面接に
面接で上手く話すために必要なのは、練習よりもまず”あなたの軸”がブレないこと。先ほどお話した心構えの部分を忘れずに、転職に関する理由や目的を事前にきちんと明確にしておきましょう。
条件をよく見ないで転職
ありがちなミスとして、求人情報をよく見ずに応募してしまうというアクシデントがあります。これは業務の合間や精神的にきつい時期に求人を探すと起こり得る失敗なので、転職先を探す際はくれぐれもご注意くださいね。
情報収集不足のまま転職
求人条件だけでなく転職先のリアルを知っておくことも転職を成功させるポイントの1つ。後々後悔しないためにも、口コミサイトなどで気になる企業のウラ側をしっかりチェックしておくと安心です。
決断できない内に辞められなくなる
転職は勇気が要ることですが、何かを変えるには行動を起こさなくては始まりません。あと一歩踏み出せずに数ヵ月・1年と看護師を続けていると、そのまま看護師を続けていくことになるかもしれません。
上司相談せずトラブルに
もし可能であるならば、転職活動を始める前に一度上司に相談しておくようにしましょう。人員不足が深刻な職場の場合、転職先が決まった後に報告するとツイートのようにトラブルとなる可能性があるためですね。
先に相談すると引き止めなど別の問題も起こり得るため難しい問題ではありますが、「相談はなるべく早めに」ということを念頭に置いておくと良いでしょう。
転職時期も成功率を左右する!?
転職活動をスムーズに進めるうえでもう1つ意識したいのが、転職をする時期です。実は求人の数は時期によって増減していて、転職にもベストシーズンがあります。1番のおすすめは1月・7月・9月・11月で、理由はそれぞれ以下の通りとなっています。
1月・7月 | 医療機関のボーナス支給月のため、貰えるものをもらってから次のステップに進めます。 |
9月 | 期の変わり目など1年の中でも節目に当たる時期のため、人員強化を狙って求人募集が増加します。 |
11月 | 年明けや4月採用に向けて求人募集が増加します。 |
看護師が退職を決意したときにしっておくべきポイント

「いざ転職!」という思いが固まったとしても、まずは退職というフローを通さないと転職まで進めません。みなさんがスムーズに新たな一歩を踏み出せるように、ここからは看護師の退職方法や注意点などをしっかり押さえていってくださいね。
看護師の退職の流れ
看護師の退職は、どの職場でも概ね以下の流れに沿って進めていけばOKです。各ステップでどんなことに注意すべきかも併せてしっかりチェックしておきましょう。

就業規則をチェック
退職を決意したらまずすべきなのが、職場の就業規則を確認することです。就業規則には「退職の〇ヵ月前までに意向を伝えること」といった退職に関するルールが記載されているはずなので、それに則ることで円満に退職することができるでしょう。
退職の意思を伝える
就業規則のルールをチェックしたら、次は定められた期間までに直属の上司に退職の意向を伝えましょう。なおこの段階はまだ相談ベースのお話ということになりますから、ここで退職届を出すのは逆効果。あくまで退職の意向を伝え、今後の予定などについて話し合うだけに留めるようにしてくださいね。
退職日を調整
無時に退職の意向を承認してもらえたら、具体的な退職日についての相談に移りましょう。忙しい時期や引継ぎの準備などを考慮し、ある程度余裕のある日程にすると安心でしょう。
退職届を提出
就業規則に記載があれば、それに則って早めに退職届を提出するようにしましょう。なお職場によっては不要な場合もありますので、退職届の有無については相談時に上司に尋ねておくと確実ですよ。
引継ぎ業務
退職日までに後任にしっかり仕事を引き継いでおきましょう。口頭説明や資料の用意だけでなく、もしもの時のためにあなたの連絡先を伝えておくと丁寧ですね。
退職
退職当日も気を抜かず、最後までしっかり仕事を全うしましょう。お世話になった職場の方や患者さんへの挨拶も忘れずに。
上手な切り出し方と退職理由の伝え方

「退職したい!」という思いはあっても雰囲気的に言い出しづらい…そんなモヤモヤを抱える方も多いはず。確かに忙しい職場や人間関係が微妙な環境では、「辞めます」の一言にかなりの勇気が必要ですよね。そんな職場で退職の意向を伝えるためにはどうすべきか、切り出し方や退職理由の伝え方についてちょっとしたコツを伝授したいと思います。
切り出す際は静かに話せる空間で
忙しい職場では特に上司に時間を作ってもらうのが難しいかも知れません。とはいえ業務中に退職の話をすれば「忙しい合間に話す=大切な話ではない」と認識されてしまい、取り合ってもらえない可能性が高くなるでしょう。
そうしたすれ違いを防ぐためにも、退職について話す際はまず「2人でゆっくり話したいことがある」という旨を伝えるのが先決です。こうすることで上司は気持ち的にも立場的にもあなたの話を聞くために別途時間を設けてくれるでしょう。詳細については触れず大切な話だということを分かってもらい、きちんと聞いてもらう環境を作るとスムーズに退職の話を進められるはずですよ。
退職理由はポジティブに!
退職について話しにくいと感じる原因の1つとして、あなたが今の職場にマイナスな感情を抱いているということが挙げられます。正直にそうした思いを話せば上司に愚痴や文句を言っているのと同じような状況になることが考えられるため、退職話に気まずさを感じてしまうのです。
しかしこれは逆に考えると、退職理由をポジティブな表現にすることで解消できる問題でもあります。例えば以下のような理由であっても、見方を変えればぐっと印象が良くなってきますよね。こうしたポジティブな表現は退職をスムーズに進めるためにも効果的ですから、ぜひ退職理由を考える際の参考にしてみてください。
人間関係の悪さ | → | 「より看護に集中できる環境で働きたい。」 |
労働条件の悪さ | → | 「プライベートでどうしても達成したいことがあり、そちらに注力することを人生の目標にしたい。」 |
お給料が低い | → | 「人生設計と照らし合わせ、安心して暮らせる環境に身を置きたい。」 |
退職時によくある失敗例

専門職であり学校からエスカレーター式に就職することも珍しくない看護師は、退職時に注意すべきことが盛りだくさん。他の看護師の失敗から学び、みなさんの番でつまずきのないようにお気をつけくださいね。
奨学金の返済期間中だった
もし学生時代に病院から奨学金を貰っていた場合、返済免除の代りに「御礼奉公」として一定期間病院に働くことが条件付けられることがあります。この期間中退職しようとすると奨学金の即時返済を求められ、金銭的に厳しい状況となる可能性が高いです。奨学金を受け取っていたという方は、一度規約を確認しておくと安心でしょう。
退職金の増減時期を把握していない
もしあなたが勤続10年目の看護師なら、あと1年待つことで退職金が大幅UPする可能性が高いです。10年以上働くことが増加の条件となっている職場は多いですから、退職金規定についても一度目を通しておくと良いかも知れませんよ。
引き止めに無理に応じてしまう
看護師は責任感が強い人が多く、そのため退職しようとする度引き止められて断われない…そんなケースが数多くあります。しかし何度も退職したくなるということは、その職場はあなたに合っていないということ。無理な引き止めに応じる必要はありませんから、くれぐれもあなたの意思を尊重するようにしてくださいね。
退職前・退職後に必要な手続き

無時に退職の運びとなった後に気をつけたいのが、退職の前後に必要な手続きについてです。返却が必要なものや提出書類が色々ありますので、うっかりミスがないようにご注意くださいね。
退職前に必要な手続き
返却が必要なもの:
- 健康保険証
- 職員証
- 支給された備品(制服や文房具など)
- 各種資料
- ロッカーや寮の鍵
- 定期券の残数分料金(必要な場合のみ)
退職時に受け取るもの:
- 雇用保険被保険者証
- 離職票
- 源泉徴収表
- 年金手帳(職場に預けていた場合のみ)
- 健康保険資格喪失証明書(すぐ転職しない場合発行してもらう)
退職後すぐ転職する場合
退職後すぐ別のお仕事に就く場合、転職先に以下の書類を提出する必要があります。
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
- 源泉徴収票
- 給与振込先届出書
- 扶養控除等申告書
- 健康保険被扶養者異動届(扶養家族がいる場合のみ)
- 看護師免許(看護職に転職する場合のみ)
- 健康診断(必要な場合のみ)
※その他離職票・退職証明書・身元保証書・住民票記載事項証明書などの提出を求められる場合もあります。
再就職まで期間が空く場合
退職から再就職までに期間が空く場合、必要に応じて各種手続きが必要になってきます。ご自身の状況や希望に合わせ、退職後は下記の手続きも忘れずに行ってください。
失業保険の申請 | : | ハローワーク窓口(離職票を持参) |
健康保険の任意継続 | : | 加入中の健康保険組合に連絡(退職後20日以内) |
国民健康保険への一時加入 | : | お住いの地域の役所内国保担当窓口(健康保険資格喪失証明書を持参) |
家族の扶養に入る | : | ご家族のお勤め先に連絡 |
国民年金への一時加入 | : | お住いの地域の役所内年金担当窓口(退職後14日以内) |
住民税 | : | 現在の職場(一括払いまたは普通徴収が選択可能) |
確定申告 | : | お住いの地域の税務署またはe-tax(源泉徴収票を持参) |
退職が難しい場合は退職代行サービスの利用も!
どうしても看護師が辛い場合には退職してしまうのも1つの手段ではありますが…やはりどうしても言い出しにくいものですし、職場によっては退職しにくい雰囲気があるのではないでしょうか。
しかしそんなお悩みを解決してくれるのが退職代行サービス。あなたの代わりに意思表示などを行ってくれて、最短依頼日から出勤しなくて済むこともあります。
実際アンケートで退職代行サービスについて尋ねたところ、4割の方が利用を検討していることが分かりました。辞めにくさのある看護師の退職において、少なからず頼りにしている人がいるということですね。

「職場に顔を出したくない」「退職について言い出しにくい」という方は、退職代行サービスという手段があることもぜひ覚えておきましょう。
退職代行サービスはあなたの強い味方!
退職代行とは、あなたに代わって病院へ直接電話をしてくれて、退職の意思を伝えるサービスです。退職代行サポートとも言われており、厳しい上司に直接言いにくい…自分で言ったけど中々辞めさせてくれない…と言う方にピッタリなサービスです。
退職代行マイスターでは退職代行に関する情報をお届けしています。利用をお考えの方は、退職代行に関する他の記事も参考に退職代行業者を選んでみて下さい。
転職や退職も1つの手!あなたに合った解決方法を探しましょう!
周りは順調に働いているように見えることもあるかもしれませんが、実はあなたと同じように日々「辞めたい」と思いながら仕事をする看護師もたくさんいることがお分かり頂けましたか。
病院やクリニック全体の環境を変えることは難しいですが、あなたにもできる解決策は色々あります。転職・退職も現状を変えるための立派な手段ということを忘れずに、こちらの記事を参考にあなたに合った解決方法を探してみてください。