どんな職業でも悩みの種となる残業ですが、特に看護師は業務だけでなく患者さんにも左右され、負担となることが多いですよね。みなさんも毎日のように残業が続き、心身ともに疲れてしまっているのではないでしょうか?そこで今回は残業で悩む看護師のために、同じ悩みを持つ人の声や負担を軽くする方法を紹介したいと思います。

看護師=激務!?みんなのお悩み紹介
看護師は何かと残業する日が多いものですが、その理由は職場によってさまざまです。ここではまず他の看護師がどんな悩みを抱えているか、リアルな声やデータをチェックしていくことにしましょう。
看護師の過酷な残業の実態
悩みを吐き出す場として利用する人の多いTwitterを調査してみると、やはり残業で悩む看護師の声がたくさん寄せられていました。それぞれ残業の理由別に詳しく見ていくことにしましょう。
帰りにくい雰囲気がある
これはどの業界にもいえることですが、日本には長時間労働を美徳とする文化が根強く残っています。看護師業界は閉鎖的な社会のため特にその傾向が強く、また仲間意識が強いことも定時に帰りにくい雰囲気を作り出す一因となっているようです。
システムが整備されていない
IT技術が病院に浸透していないことも看護師の残業を増やす原因の1つ。特に個人経営など小さな病院は手作業(アナログ)でデータ入力をしていることが多く、作業やミス修正に時間を費やしてしまうのですね。
前残業は当たり前
看護師は時間通りの出勤では仕事に支障が出るため、ほとんどの人が30分以上前に出勤する”前残業”を行っています。看護師業界には「始業時間にはすぐ業務に取りかかるのが当たり前」という意識があり、そのため多くの人が前残業を余儀なくされているのです。
ミスの場合残業代がつかない
これは残業時間に関することではないですが、Twitterにはサービス残業で悩む人の声も見受けられました。自分のミスで残業する場合はタダ働きになる職場が多く、看護師にとってはむしろ「残業代が出ないことが当たり前」という認識になってしまっているようです。
残業の悪影響はデータにも!
医療従事者の残業は確かに仕方ない部分もありますが、データから見ても看護師の残業はかなり深刻な問題となっています。
日本医療労働組合連合会が2017年に発表した報告書によると、時間外労働の量に比例して慢性疲労・ストレス・憂うつ感を感じる看護師は増加傾向に。残業が当たり前という文化が根付いている中で、看護師の負担がいかに大きいかが分かりますね。

引用元:日本医療労働組合連合会『2017年 看護職員の労働実態調査結果報告』
きつい残業で起こり得ることは?
辛い残業と日々戦っている看護師ですが、人間には誰しも限界があります。もしあなたのキャパシティーを超える残業を続けた場合何が待ち受けているのか、きつい残業で起こり得ることをここで確認しておきましょう。
疲労の蓄積
残業する=休憩時間や睡眠時間が削られるわけですから、その分肉体的な疲労は蓄積されていきます。疲れがきちんと取れないと注意散漫や健康への影響も考えられ、仕事・日常生活ともに支障が出る可能性があるでしょう。
身体の不調が悪化
労働時間が長くなる分、残業で仕事から来る身体の不調が悪化する看護師も。立ち仕事かつ肉体労働の看護師は腰痛持ちさんが多く、残業中はみなさん腰の痛みとも戦っているようですね。
やる気の低下
確かに看護師はやりがいのある仕事ではありますが、過酷な残業やサービス残業は働き手のやる気を削いでしまいます。モチベーションが低い=仕事に集中できないため、その分仕事のミスが多くなる可能性もありますね。
精神的疲労でうつ状態に
残業の疲れは身体だけでなく、メンタル面にも影響を及ぼす可能性が。事実残業を含む過酷な労働環境が原因でうつになったという看護師は、Twitterの調査でも数多く見かけました。職業柄責任感が強い人が多いですし、自分の限界を越えて無理してしまう看護師がたくさんいるということですね。
何故看護師の残業は過酷なの?
看護師の残業は心身に悪影響を与えかねない過酷なものでありながら、何故すぐに改善されないのでしょうか。看護師が常に残業に悩む原因は何か、それをここでチェックしていくことにしましょう。
理由1:不規則な勤務形態
患者さんの入院などで24時間体制が敷かれている病院では、2交代制もしくは3交代制でシフトが組まれます。同じ人が1日通して働かないように配慮されているわけですが、その分交代のタイミングでどうしても引継ぎが必要です。この独特の勤務形態のために、引継ぎによる残業や前残業が発生してしまうのですね。
理由2:慢性的な人手不足
日本は少子高齢化社会であり看護師の離職率が高いことから、業界全体で常に人手不足が問題となっています。そのためギリギリの人数で回している場合など、退勤時に忙しくなると残らざるをえないという病院も少なくないのです。

引用元:日本看護協会「2016年 病院看護実態調査」結果速報
理由3:急患の対応
これも人手不足が一因ではありますが、急患を受け入れている病院では突発的な残業が多くなる傾向にあります。急患は症状が重い患者さんということもあり忙しくなりますから、帰りにくさを感じたり助っ人を頼まれることも多いためですね。
理由4:看護記録の作成
担当している患者さんがいる場合、看護記録をつけるのも看護師の仕事の1つ。看護記録は患者さんにどんなケアをしたか・状態の良し悪しなどを記しておくもので、業務時間内に終わらせる義務があります。しかしそれ以外にも重要な業務はたくさんありますから、看護記録はどうしても残業に回さざるをえないのです。
辛い残業から抜け出す方法
看護師は人手や患者さんの関係でどうしても残業が発生しますから、その辛さをいかに軽減できるかが鍵となってきます。残業を改善する方法を最後にいくつかご紹介しますので、ぜひ今日から参考にしてみてください。
方法1:ストレス発散法を見つける
ストレスを定期的に発散し、残業の辛さを軽減するのもポイントです。人は嫌なことに接すると強いストレスを感じてしまいますが、それを上手にコントロールすれば残業も無理なくこなせるのではないでしょうか。
カラオケに行く・映画を観て思い切り笑うなど、ぜひあなたに合ったストレス発散方法を見つけてみてください。
方法2:相談できる人を見つける
閉鎖的な環境で働く看護師は、「みんな同じ気持ちだから…」と残業の辛さを押し殺してしまいがち。しかし自分の気持ちを外に発信すると存外スッキリするもので、「残業したくない!」と誰かに聞いてもらうだけでその日の残業が少し楽になるかも知れませんよ。
友達に愚痴を聞いてもらう・Twitterにモヤモヤを吐き出すなど、これを機に自分の気持ちを発信する機会を作ってみてはいかがでしょうか。
方法3:疲れたら退職するのもあり
何をしても残業の辛さが改善されないということなら、今の仕事を辞めて別の道を探すのも1つの手です。職場や職種によっては残業0も夢ではありませんし、あなたには色々な選択肢があります。キャパシティー以上に働けば心身ともに壊れてしまいますから、くれぐれも無理をしないようご注意くださいね。
もし職場に言いにくいなら退職代行サービスという手段もありますから、万一の時は以下も参考にしてみてください。
次の記事では退職代行マイスターおすすめの退職代行サービスを紹介しています。
残業疲れは抱え込まないのが1番!
看護師は勤務形態や患者さんの状況に応じ、どうしても残業が発生してしまうもの。しかしだからこそ辛さをいかに溜め込まないかが非常に重要で、残業と上手に向き合わなくてはなりませんね。こちらの記事を参考に、みなさんぜひ今日から無理のない残業のし方を模索してみてください。